内科専門医

糖尿病専門医がインスリンを処方・調整しているときに考えていること

今日はインスリン治療が既に行われているという仮定での話です

糖尿病専門医がインスリンを処方・調整しているときに考えていること

糖尿病外来ではインスリン製剤を処方するのですが、インスリンを処方する際いろいろ考えていたり気をつけていることがあります。勿論、患者さんの状態や変化などが1番なのですが、頭の中では数字や計算をしています。どういうことかそれぞれ紹介します。

血糖値のコントロールや合併症の状態

糖尿病治療の目標は以下に示されています。必要に応じて適切な検査や治療を行います。

糖尿病治療目標
糖尿病治療目標

非専門の方ではこの治療ガイドが一番わかりやすいと思います。

今日は実務的なところを話します。外来では数字がたくさん

ホント、数字のことばかり考えます。体重、血糖値、HbA1c、コレステロール、腎機能、肝機能、時に腫瘍マーカーなどなど。ホルモン値も数字だらけでよくわからなくなりかねません。

インスリン処方も数字がたくさん

注射製剤のところで外来時はピークになります。インスリンは6-6-6や6-4-8のように即効型/超即効型インスリンの単位数を調整し、空打ち2単位を考慮して次回外来まで必要な分を処方します。インスリン注射は基本300単位なので、300単位1本は6-6-6で使用している際は300÷(18+空打ち2単位3回分の6単位=24単位)=12.5日 となり

1ヶ月3本あれば足りる計算になります。

あとは、持効型やGLP-1RA製剤も同様な感じで処方します。

その後、針とSMBG(自己血糖測定)関連の処方を行って終了です。

計算でやるとたまに間違えるので、エクセルシートや電子カルテで自動計算が導入されているものを用いるなどやっておくとスムーズです。バイト先ではどれもないこともあるので、電卓で確認しながらすることもあります。

慣れてない先生はよく間違うことがあるので、足りないとかで患者さんがくることもありますね。

あらかじめ自分の必要な分と次回外来までしていただく方がいますが、医者としては非常に有り難いです。

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