地域枠離脱の違約金問題について

当ページのリンクには広告が含まれています。
Doctor

当ブログでも、頻繁に登場する医師の地域枠問題です

地域医療を支えるための医師地域枠。しかし、その制度には思わぬ落とし穴が存在します。今回は、医師が地域枠を離脱する際に発生する違約金問題について詳しく解説します。

目次

医師地域枠とは?

地域医師の偏在(診療科の話もありますが)、地域では医師数が足りていないということで

医学部を卒業後、地域で一定期間働くという医師の地域枠が現在できています

通常の医学部入学試験より比較的優しくなっていたり

金銭的な優遇(学費が安い、奨学金・修学資金の貸与)

医学部を目指す学生には大きなメリットがあります。

一方で、デメリットも以前か指摘されており

規定年数、指定地域での勤務義務(9年程度)などに加えて

地域枠を離脱する医師も実際に現れるようになりました

地域枠離脱と違約金の現状

現在、山梨県では地域枠離脱に伴う違約金を巡る裁判が行われています。違約金を支払うことが消費者契約法に違反しているとされ、問題が表面化しています。

まず、山梨県は医師確保のため様々な施策をとっています

「山梨県医師修学資金」の貸与は、将来、山梨県で医師としてご活躍くださる志を持ったみなさんを支援するために行っているものです。大学卒業後、一定の条件の下で山梨県内の公的医療機関等で勤務していただくことにより、貸与した資金全額の返還を免除します。

やまなしの医師確保

現在、違約金を支払わなくてはならないのは消費者契約法に照らして無効だとして、甲府地裁に差止請求訴訟を提起したと発表されており

山梨県側も争う構えです

医師不足解消目的の山梨県の違約金めぐる裁判始まる 甲府地裁

地域枠離脱で違約金842万円、山梨県に差し止め求め提訴

専門医資格とペナルティの議論

地域枠離脱者へのペナルティとして、専門医資格の取得に制限がかかる議論が進んでいます。制度の厳格化が進む一方で、ルール変更の頻度が高いことが問題視されています。

まとめ

医師地域枠は地域医療にとって重要な制度ですが、その運用における課題も明らかになっています。今後の法的判断と制度の見直しが注目されます。

関連記事

問題を指摘されながらも、医師の地域枠自体はどんどん増加しています

あわせて読みたい
地域枠めっちゃある問題 度々ブログでとりあげている医学部地域枠 国立大学だけかと思っていたら、私立大学もあります 地域枠とは 地域医療の担い手を確保するために、大学医学部が設ける入学者...

地域枠離脱は、専門医になれないようにするペナルティの議論が盛んに行われており

入学後にどんどんルールが追加されるのは、どうかなあと思うところもあります

あわせて読みたい
地域枠ペナルティーの切り札に専門医資格が使われている件 医学部入学条件として特定の地域で働くことが求められる「地域枠」制度、 地方の医師不足を解消する狙いで導入されていますが地域から離れる医師の増加が深刻な問題とな...
あわせて読みたい
地域枠離脱者へのペナルティーが決まってきた件 医学部入学条件として特定の地域で働くことが求められる「地域枠」制度、 実はこの地域枠を離脱する医師が問題になっています 専門医資格条件がペナルティーとして使用...
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

こんにちは、Dr. Harv です。専門医としてのキャリアを積む一方で、資産運用、副業、ポイ活にも取り組んでいます。
このブログ「dr-harv.com」では、日々の日常、投資の知見、趣味など幅広いトピックを扱っています。より良い未来につながることをコンセプトにしています。読者の皆様にとって何か役立つ情報を提供できれば幸甚です。

コメント

コメントする

目次