高配当ETFは危険?QYLD・VYM・個別株の実例から学ぶ落とし穴

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高配当株ETF

「高利回りのETFで毎月配当をもらいたい」
「QYLDに投資すれば配当金だけで生活できる?」

こうした夢を持つ投資家に人気なのが、高配当ETFや高配当個別株です。
しかし実際には「減配リスク」「株価下落」「トータルリターンの低迷」など、配当の裏に潜むリスクを知らずに投資し、後悔するケースも少なくありません。

本記事では、QYLD・VYM・VIGといった代表的な高配当ETF、さらに日本の高配当個別株(JT、日本郵船、武田薬品など)を例に、その落とし穴と向き合うための視点を解説します。

目次

高配当ETFの基本と分類

高配当ETFと一口にいっても、配当戦略やリスクの取り方には大きな違いがあります。

ETF名タイプ年利回り目安主な特徴
QYLD毎月分配型・超高配当10〜12%カバードコール戦略。成長は放棄
VYM安定配当・米国大型株3.5〜4%広く分散、高配当銘柄群
VIG増配株ETF2.0〜2.5%10年以上増配企業で構成。成長性も

QYLDの落とし穴|配当だけでは語れない現実

QYLD(グローバルX NASDAQ100 カバードコールETF)は、株価の上昇益を放棄する代わりに、オプションプレミアムを毎月分配するETFです。

  • 利回り10%以上も可能
  • ⚠️ ただし、上昇相場ではQQQやVIGに大きく劣る
  • ⚠️ 配当は「元本を削ってでも維持する」タコ足型の可能性あり

📉 実際のチャートでは、2022年のピーク以降20%以上の下落を経験しており、長期保有でのトータルリターンはQQQの数十分の1です。

VYM・VIGは比較的安定。ただし過信は禁物

  • VYMは高配当の米国大型株に広く分散したETFで、利回りは約3.5%。暴落時でも比較的配当は安定。
  • VIGは10年以上増配を続けている企業群に投資。利回りは控えめだが、成長性と分散性で安心感あり。

どちらも「右肩下がり」ではなく、配当+値上がり益を狙える中庸タイプですが、以下のような注意も。

💸 VIGも利回りが低いため、「配当金で生活」には向かない

🧨 利上げ・インフレによるバリュー株下落時はVYMも打撃あり

VIGについてはこちらの記事で詳しく解説しています

高配当【個別株】の落とし穴|過去の例で見る危うさ

  • 減配、無配→株価下落のリスク
  • 配当に課税される
  • 銘柄選択がむずかしい

日本郵船(9101)

日本郵船(9101)チャート

景気敏感株ということでサイクル毎に大きく上昇、平時は低迷という流れです。配当狙いのガチホするよりは利益が出たところで売り抜けるようなトレードがいいかもしれません。上がるときは大きく上がりますね。

武田薬品(4502)

武田薬品(4502)チャート

安定した配当が有名な銘柄ですが高値つかみをすると配当以上に損をしてしまっていることがわかります。乱高下しますね。最近は大きく戻しています。

JT(2914)

JT(2914)チャート

高配当人気銘柄のJTですがコロナ禍の影響やたばこというやや先細り業界のため減配を行ったところ株価が大きく低下していましたが、また大きく戻しています。

総じて、高配当銘柄は配当利回りよりも株価の方が大きく動くようです。底値で買えれば良いかもしれません。高値つかみは注意ですね。

どんなに良い銘柄でも入るところ売買タイミングを間違えると大損してしまうこともあります。皆さんも経験あるのではないでしょうか。ピーターリンチの株で勝つでは売買タイミングの重要性について語られています。

高配当ETFの共通リスクまとめ

リスク項目内容例・注意点
減配・無配景気悪化、業績不振で配当がなくなる(個別株・ETFとも)
元本減少リスク配当維持のためのタコ足配当(例:QYLD)
税金の影響配当に対して20.315%課税(NISAは非課税)
トータルリターン劣化成長しないタイプは長期で資産形成が難しい

どんな人が高配当ETFに向いているのか?

タイプ向いているETF備考
キャッシュ重視QYLD、JEPI短期的に収入が必要な人向け。分散を徹底
安定・中庸型VYM、HDV配当も欲しいが成長も捨てたくない人向け
成長+再投資型VIG、QQQトータルリターン最重視タイプにおすすめ

QYLDの過去チャート

QYLDチャート

QYLDチャートですが2022年あたりをピークに激しい下落。コロナショックの底近くまで下がってしまいました。高配当銘柄における買いタイミングの重要性は言えるかもしれません。QYLDはカバードコール戦略を採用しており、株価の急激な上昇時にはリターンが抑えられる可能性があります。高配当利回りですが、株価自体は大きく変動します。

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結論|「高配当 = 安心」とは限らない

高配当ETFはたしかに魅力的です。
しかし、「配当だけ」に惹かれて投資すると、株価下落や減配で想定外の損失を招くことも。

✔️ 高配当ETFを選ぶなら:

  • ✅ 資産全体の中でのバランスをとる
  • ✅ 投資目的を明確にして、短期キャッシュ用・長期成長用を分ける
  • ✅ 銘柄の中身(構成、戦略、業種)までしっかり見る

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この記事を書いた人

こんにちは、現役医師のDr. Harvです。
このブログは、医師特有の「論理的思考」を武器に、多忙な同業の仲間たちの人生における3大テーマ【キャリア・お金・QOL】を最適化するための、戦略と実践録を発信するプラットフォームです。
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