宿日直許可対応について厚生労働省の資料をチェックしてみた

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医師の働き方改革がはじまるわけですが、だいぶ怪しい雰囲気になっています。

先日、こんな報道がありました。背景をもうすこし探ってみます。

宿日直許可対応している当直・日直は建前上、休息することができるので労働時間とみなさないルールが採用されています。

でも、産科や救急でも宿日直許可対応とることができる病院もあるんですよね。

そんな暇な病院がはたしてあるんだろうか。。

今回は、厚生労働省の医療機関の宿日直申請に関するご相談について[icon name="up-right-from-square" prefix="fas"]

の資料に目を通してみます。

バイトの回数が減る理由

宿日直許可対応であっても、宿直勤務、日直勤務については

宿直勤務週1回、日直勤務月1回が限度となります。 なので、週何回も当直をいれていた場合はそのような勤務は認められなくなります

が、以下の条件であれば認められるのでおそらく問題ないと思います。(でないと、地域医療含めて崩壊します)

・事業場に勤務する18歳以上の者で、法律上宿日直勤務を行うことが出来る方が宿日直勤務をした場合でも人数が不足
・勤務の労働密度が薄い場合

医療機関の宿日直許可申請に関する相談窓口FAQをみてみる

宿日直許可申請は所轄の労働基準監督署です。病院では医師は当直をしないといけないんですね。

Q. では、なぜ、宿日直許可の取得を検討する医療機関が増えているのでしょうか。
A. 宿日直許可を受けた場合には、その許可の範囲で、労働基準法上の労働時間規制が適用
除外となります。
今後、令和6年4月から医師の時間外労働の上限規制がスタートしますが、
(1)宿日直許可を受けた場合には、この上限規制との関係で労働時間とカウントされないこと、
(2)勤務と勤務の間の休息時間(勤務間インターバル)との関係で、宿日直許可を受けた宿
日直(9時間以上連続したもの)については休息時間として取り扱えること、
など、医師の労働時間や勤務シフトなどとの関係で重要な要素になることが考えられます。

医療機関の宿日直許可申請に関する相談窓口FAQ

宿日直許可を受けた病院での業務は、労働時間とカウントされない。休憩時間として取り扱える。

大学からの派遣などで回していた病院は宿日直許可対応していないと医師の労働時間にひっかかるのでダメなんですね。

寝当直相当なら、まあ休めるかなと思ったのですが、FAQはさらに続きます。

Q. 「救急」や「産科」では医師の宿日直許可を得ることはできないと聞いたのですが本当でしょうか。
A. 「救急」や「産科」だからという理由で許可を取得できないということはありません。「救急」や「産科」で宿日直許可を得ることはできますし、実際に、「救急」や「産科」で宿日直許可を取得している事例があります。

医療機関の宿日直許可申請に関する相談窓口FAQ

救急や産科でも宿日直許可を得ることができるとあります。

でも、そんなことあります?まず休めないような。。

Q. 大学病院やそれに準ずるような大きな医療機関でも宿日直許可は取得できるのでしょうか。
A. 様々な工夫で許可を取得することも可能です。医療機関内での医師同士の役割分担やタス
クシフト/シェア、宿日直許可を取る時間帯等の工夫により取得しているケースもあるようです。

医療機関の宿日直許可申請に関する相談窓口FAQ

この辺りはあまり聞いたこと無かったのですが、大学病院の当直は基本的に宿日直許可対応となるということでしょうか

宿日直勤務であっても、通常勤務に相当するような業務の場合は割増賃金をもらえます。

宿日直許可対応まとめ

宿日直許可対応についてですが、地域医療、救急医療、バイトで宿日直を対応していた施設の当直医確保などなど影響は多岐に及びます。

当然、地域の病院では医師が少ないのでその影響を受けると考えられるので、宿日直許可されていても通常の当直と変わらない実態は想定されます。また、この場合割増賃金を支払えば良いという問題でも無いでしょう。

宿日直の回数制限があるので、当直医が決まらない問題は多くの病院でおこりうるのでは無いかと考えています。

宿日直許可対応病院では原則寝当直です。問題は、宿日直許可対応で通常業務をさせられるケースですね。

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drーharv

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