LinuxでKindle本を読みたいという方のために、Ubuntu上でKindle for PC(Windows版)を動かす方法を解説します。
AmazonはLinux向けに公式のKindleアプリを提供していませんが、Wineという互換レイヤーを使えば、Windows版のKindleアプリをLinux環境で動かすことができます。
注意:この方法はAmazonの公式サポート対象外です。使用は自己責任で行ってください。
必要なもの
- Ubuntu(他のディストリビューションでも応用可)
- Wine(Windowsアプリを動かすための互換レイヤー)
- Kindle for PCのインストーラー(Windows用)
※Linux版のKindleは存在しません。この手法は非公式な手段です。
- Kindle Cloud Reader(https://read.amazon.co.jp/)を使う
- 旧バージョン(1.26〜1.30)を試す(動作実績あり)
- Windows環境でログイン後、フォルダごと同期する方法も
これでArialやTimes New Romanなどのフォントが使用可能になります。
必要なもの
- Ubuntu(その他のLinuxディストリビューションでも可)
- Wine(Windowsアプリを動かすための互換レイヤー)
- Kindle for PCのWindowsアプリ
Linux版のKindlePCアプリは存在しません
手順
1. Wineのインストールと設定
まず、Wineをインストールします。以下のコマンドを実行してください。
sudo dpkg --add-architecture i386
sudo apt update
sudo apt install wine32:i386
sudo apt install wine-stable
既にWineを利用している場合は、$HOME/.wineを再作成する必要があるかもしれません。
Kindle for PCのインストール
KindleのアプリはAmazonのサイトからWindows版のKindleをダウンロードします
wine KindleForPC-installer-2.4.70904.exe
インストーラーのバージョンが異なるかもしれませんが、大きく流れは変わりません
Kindleが起動し、Amazonにログインに成功すればOKです
これで、KindleアプリがLinux上で動作するようになります。
フォントの文字化け対応
UbuntuにはWindowsで使用されるMS系フォントが入っていないため表示することが出来ません
そこで、マイクロソフト系のフォントをUbuntuのフォントに置き換える必要があります。
リポジトリの更新
ターミナルを開いて、以下のコマンドを実行してリポジトリ情報を更新します。
sudo apt update
必要なパッケージのインストール
ttf-mscorefonts-installer
パッケージをインストールします。このパッケージには、主要なMicrosoftフォント(Arial、Times New Roman、Comic Sans MSなど)が含まれています。
sudo apt install ttf-mscorefonts-installer
フォントキャッシュの更新
インストールが完了したら、フォントキャッシュを更新します。
sudo fc-cache -fv
フォントが正しくインストールされたことを確認するために、システムのフォント設定やアプリケーションで新しいフォントが使用できるか確認します。
まとめ
Wineを使えば、LinuxでもKindle for PCを動作させることは可能です。ただし、バージョンによっては起動できない、ログインできないといった問題もあります。
Kindle for PC 2.4.70904は2024年夏時点の最新バージョンですが、Linux環境では不安定で起動不能の報告が複数あります。動かない場合は、旧バージョンやブラウザ版Kindle(Cloud Reader)を利用するのが現実的な選択肢です。