
時々目にする個人向け社債。ソフトバンクグループの社債が発表されました。どんなものか調べてみました
劣後債とはどういう意味か?漢字の意味からは良く無さそうだが。。
企業が社債を発行する際、通常無担保で発行される社債を一般無担保社債または優先社債(シニア債)、
元本および利息の支払い順位の低い社債を劣後債、劣後社債(シニア債に対してジュニア債)と呼びます。
会社が破産や会社更生手続きの開始など劣後事由が発生すると、普通社債に比べ支払いが後になる(支払い順位が低い、劣る)債券のことです。いろいろ書いてありますが、会社がやばくなったときに紙切れになってしまう可能性が高い社債であるということです。
企業が破産や会社更生手続き開始などの状況になると、劣後債は利息支払いが後回しになる債券のこと
SBI証券のSBG債券の説明を見てみますと

劣後債はデフォルトリスクが明確に普通社債より高く、そのリスク分表面の利回りが高くなっています。
利率は税引前 年2.15-2.75%、期間約7年
特約とか言葉がついていることがありますが、わかりやすく言い換えると劣後債は普通社債よりお金が戻ってこない可能性が高いので、利回りが高くなっています。
企業の倒産はそうそうおこりませんし債券は安全資産として皆さん購入すると思うので、その辺りは判断ポイントになりますね。
劣後債のメリットとデメリット
メリット 利率が高いメリット
デメリット 企業が倒産したときに元本が戻ってこない可能性が高い

一見利回りが高いようですが、万が一の時に元本が戻ってこない商品ということになります。企業側は劣後債を発行するメリットはどこにあるのでしょうか?
劣後債はなぜ発行されるのか?
企業が資金調達をおこなう方法です。株式発行による資金調達の増資は株主は希薄化、企業は株式発行の場合は資本剰余金の増加で支払う税金が増えるなどのデメリットがあります。
劣後債は税制面で企業側にメリットがあります。
リスクはわかったので、立ち回りは?
経営状況が良い会社を選ぶこと、劣後債の期間が比較的短い期間を選ぶと債務不履行の可能性は減ります。ゼロにはなりませんが。メガバンクなどの方が無難とされています。
株の方が利回り高いし、この辺りは考え方か。
億越えのポートフォリオの方は債券の組み入れも有効化と思いますが、数千万程度ではS&P500やVIGのリターンの方が大きいのかなと思いました。SBGが絶対倒産しないか?という問題については今後NASDAQや中国ハイテクの大暴落が7年以内に起こる可能性ってゼロでは無いですね。債券は安全資産なので考え方としては、普通社債でデフォルトのリスクを下げるなどの工夫が必要かと思います。
さらにいうとインデックス投資の方が結果的に安全だったりします。
社債過去デフォルトの例
JAL
2010年に経営破綻。公的資金が導入され再建となったことはインパクトがありました。株価下落だけでなく、発行済みの670億円の社債はデフォルトとなりました
ウィルコム
PHS会社ウィルコムは2009年に事業再生。350億円の社債がデフォルト

最近では、中国の恒大のデフォルトニュースが話題となっているところですね。
まとめ、表面の利回りが良いときはリスクが隠れている。おいしい話はそんなに転がっていない。
判断は自己判断となりますが、SBGの社債で得られるリターンの2%。まあ、戻ってくる可能性は高いですがメチャクチャおいしい話かというとそうでもなさそうですね。100%元本保証を想定して債券投資を行いますので、この辺りは考慮が必要ですね。
SBG社債の判断。7年以内にSBGが破綻するようなことが無ければ年2%程度の利回り。私はパスです。
安パイな投資ととらえない方が良いかと思います。