Harvです。今日はコールバックスプレッドを紹介します。
コールバックスプレッドはニアのコール売りと複数のファーコール買いで構成されます。
私はこのコールバックはかなり苦手です。後で触れますが先物下落でとるスプレッドで、上昇でとれたのは最近だと大統領選後の上昇ぐらいでしたね。正直難しい。
コールバックスプレッドはプットバックスプレッドと似たような構成だが、性質がかなり異なる
プットバックスプレッドはコールバックと比べると、先物の上昇下落に伴ってIVが上昇するケースが多いので、それだけ利益を得る機会が多いです。
コールバックスプレッド
今回はこのようなコールバックを考えます。他にストライクの選定が難しいのですが、ニアに寄せてクレジットにしないなどなどあります。ただ、コールの買いレグ系はベガを積み過ぎると難しい印象があります。後述します。
コールバックスプレッドのグリークスをチェック
3月限 C27500 1枚売り、C28500 買い 4枚の コールバックスプレッドを考えます。
デルタニュートラルのコールバックスプレッドはベガロングのセータマイナス
コールはガンマが大きいのでガンフラ調整が結構難しい。。仮にベガフラに調整しても売り玉に対して買い玉がだいぶ少ない形になります。
損益図は下がっても上がってもガンマロングで大きくプラスになる形ですね。損益図だけみるとバランスも良さそうに見えます。ただ、私は苦手です。
先物が下落したとき
コールバックの最も多い勝ちパターン。ニアのコールの売り玉がプラスになって外の買い玉のコールIVが盛るパターン。そこそこ勝てます。コールの裸売りでもいいんじゃない?ってなるんですがニアのコール売りはガンマショートが大きいので担がれると結構喰らいます。なので、
コールバックスプレッドはコールを売るが、リスクを下げているという戦略 と言えます。
先物が上昇したとき
コールバックの上昇パターンはジリ上げなどではダメです。先物の上昇に伴いコールが剥げるので全然プラスにならないでしょう。これが苦手な意識を植え付けますね。
急騰、暴騰時に上の損益図になります。また、急騰、暴騰時はコール売りのショートカバーが期待できるのでそれによるIV上昇も伴うことが多いです。そういうときはコールバックスプレッドの大爆発がみられます。暴落よりだいぶ頻度は少ないですが、無いことは無いです。
セータマイナスに伴い、時間経過で不利になる
セータマイナスに伴いポジションは萎んでいきます。おそらく下落ぐらいしか救出は難しいでしょう。したがって、ポジションエントリー後短期間で大きく動く展開が理想です。
コールバックスプレッドの狙い所
ベガロングで組むのでIVが低い方が望ましい。上がってしまったところではIV低下の危険が高いのでメリットは少ないです。先物の下落で有利になりますし、暴落でももちろんベガロングが効いて大きくプラスになります。したがって、先物が高率で下落するタイミング。レンジ上限が狙い所でかつ、上昇したら上に大きく走ってガンマロングが効く、理想はIVが盛るような状況はベストタイミングといえます。
コールバックスプレッドの注意点
このスプレッドは下落時は簡単に利確できると思います。なんなら、コールの売り玉を先に利確して買い玉をあとで利確することもできると思います。
問題は上昇時で利益が出ているケース。たいていは出ていないことが多いのですが、利益がでているケース難しいです。例えばコールの買い玉を利確します。ベガが剥げたりするので買い玉を利確した方が良いケースは多いです。その後、残った売りコールの反落を期待して放置したりすると担がれてガンマショートが祟ったりします。じゃあ、その場で解体すれうば良いのですが、そうすると見込み損益よりかなりしょぼくなります。たいていコールのベガが剥げるので。
いろいろ書きましたが、コールバックスプレッドは利確しようかなと思ったらさっさとした方が良いです。ボラドロとセータマイナスが効いてくるので上昇時は特に注意です。基本は下落でとると覚えておいた方が良いかなと思います。