プットバックスプレッドの利益をどうやってのばすか?

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崩れそうで崩れない相場が続いていますが、ひさびさにナイトでファープットの価格が上昇(IV)が反応しました。

オプションの売り方は損失を被り、買い方は利益を得たという展開だったと思います。

オプションの買いで利益を出すのはなかなか大変ですが、せっかく得たプットバックスプレッドの利益をどうすればより利益をのばせるかを考えてみたいと思います。

目次

利確問題

含み益は利益ではない。。利確正義などの言葉があるように、利確を決めるまではどんなに含み益があっても利確するまで利益は確定しません

オプションの買いでベガからの利益がでたときは、小ロットであっても満足がいくような利益が出ていると思います。

この利益をなんとかして確保したい、という話ですね。

プットバックスプレッドの利益の源泉

プットバックスプレッドの利益については、ファープットが原動力となります。こちらの記事も参考いただければ幸いです。

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プットバックスプレッドは買い玉からの利益がでるパターン(暴落)か、先物があがって売り玉からの利益をえるパターンです。

尚、暴落というのは先物が1000円とかCBになったとか、ニュースで金融危機が危惧されるとかそういうレベルの暴落を指しています。

グリークス的には買い玉のプットのIVが上昇している場合に利益がでます。

IVの見通しの難しさ

暴落にも強くて、先物上昇にも強い。ベガをフラット気味に設定すればヨコヨコにも対応できるポジションのプットバックスプレッドですが、どんな相場でも聖杯になるかというと、そんなはずはありません。

プットバックスプレッドでは、弱点があり

ジリ下げ、IVの低下ではかなりの損失となります。

最大のピンチはIV股裂きで、売り玉のIV↑、買い玉のファープットが盛らないまたは剥げる。これが一番キツイです。

先物の動きとは別に、IVがこれからどうなるのか見通すことが重要になってきます。

IVが反落すると利益は消失

リバウンドでIVが低下することは多いですが、マーケット不安が高まるとIVは低下せずむしろ上昇することがあります。この場合はマーケットの雰囲気できまるので、ヘッドラインやまだ見ぬ悪材料の存在を考慮しながらやっていくことになりますね。

せっかく得たベガ利益を失うのは惜しいので、

プットバックスプレッド仕掛け→利益が出る→利確をいれる という流れは重要です

IVの変化をとらえる、見通しをなんとかするのがプットバックスプレッドの扱いの難しさもありますね

利確方法

利確方法としては、

  • 全決済、スクエアポジションにする
  • 買い玉のプットを利確して、ポジションのベガを落とす
  • 売り玉のプットを追加してベガを落とす
  • コール売りを追加してベガを落とす
  • カバードプットを追加してベガを落とす

上記を組み合わせてポジション全体の調整を行うことが多いように思います。

IVが上昇し続けるのであれば、買い玉のプットはそのままホールドしていれば良いのですが、相場は上がったり下がったりしながら動くのが普通で、IVも波のように上がったり下がったりしながら動くことが多いので、スマイルカーブをみながらある程度のところで見切りをしながら取引をする感じになります。

プット買いを利確して、コール売りをあてるとポジション全体のデルタは変わりませんが、ベガをマイナスにすることができます。コールは先物下落でIVが上昇することが多いので、下落時のコール売りもよくおこなうテクニックになります。

カバードプットを追加することでポジション全体のベガを抑えて(利確をいれて)調整する形になります。

プットレシオの追加、またはベガを抑えたプットバックスプレッドの変形と見ることもできます

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ベガを積んだ状態でのIV低下は痛い

ポジションを持ったことがある人ならわかっていただけると思いますが、ベガを積んだ状態でIVの低下を喰らうと先物の動きがたいしたことなくてもビックリするぐらい損します。

オプション取引はベガがやはり重要だなと感じる瞬間です。なので、ベガの利益はある程度のところで利確することがやはり重要に思います。

さらなる下落に備える

先物下落で利益がでたプットバックスプレッドですが、ベガ益を利確して。。。

残ったプット売り玉をどうするか問題があります。基本的には、売り玉の狙いはIV低下です。下落がおこったあとにマーケットが落ち着いていくとIVは低下するので、これを狙うという話です。

が、見立てがはずれてさらなる下落がおこったときに売り玉だけをもっているとさらに損してしまいます。

どうしたらよいか。カバードプットの変形でもよいのですが、がっつりベガショートなので怖いなと思うこともありますし、そもそも相場の底がわかるのであれば苦労はしません。退場を避ける方法として重要なことに

ファープットの買いを維持しておくことが重要になります。

プットバックスプレッドの増えたベガを利確することでベガを小さくするか、フラットにすることでさらなる下落も備えつつ、利確を兼ねることができます。

ファープットも残存や売り玉との距離でヘッジ具合が変わりますので状況によって対応は変わりますが、残存が残っている場合はファープットの買いを維持しておくことは非常に重要です。仮にブラックスワンがきた場合に、端っこのプットのベガがあなたを救ってくれることになります。その逆は破滅で退場なのだから気持ち的にも楽になります。

オプション取引ならではのポジション調整ですが、上記は1例であり、マーケットの状況などで変化しますが、考え方としては上記のような手法はよく見られるように思います。

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この記事を書いた人

ボラティリティトレードを意識してオプショントレーディングのエッジを追求していきたいと研究の日々です。よろしくお願い申し上げます。

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