ダイナミックヘッジングは相場観が合ってないとムズイ

2022-10-08

オプション取引のダイナミックヘッジ。名前もかっこいいし、トレードにもでてくる概念です。

でも、実戦ではダイナミックヘッジかなり難しいと思っています。今回はその辺りを。

ダイナミックヘッジとは

オプション取引でのデルタ値をもとにリスクをヘッジすることをデルタヘッジ、デルタヘッジニュートラルといいます。

具体的にはデルタ分先物をあててデルタをゼロにします。すると、原資産の上下の変化での損益のリスクをヘッジすることができます。

オプションのデルタ、ガンマ、ベガは原資産の変動によって変化します。

ある1点でデルタをニュートラルにヘッジしても、原資産の変動によってデルタがまたズレてきてしまいます。

オプション、先物を使ってヘッジを調整していく手法のことをダイナミックヘッジといいます。

ダイナミックヘッジの具体例

北浜投資塾の説明が一番わかりやすいと思います。リンク

ポイントはデルタヘッジを変えていくのですが、他のガンマやベガはまた動いてしまうので悩ましいです。

ガンマロング戦略時のダイナミックヘッジ

ネガティブガンマのダイナミックヘッジは損切り気味になってしまいます。ネガティブガンマポジションは原資産が動くと自動的に逆張りになるので、何もしない方が良いとなるからです。ネガティブガンマでヘッジを考えるケースは損切りに近い状態だと思います。

というわけでガンマロング戦略時にダイナミックヘッジがポイントとなります。

デルタニュートラルのコール買い、先物売りのプロテクティブコールを考えます。

このポジションはオプションの買いなので、ガンマロング、ベガロング、セータネガティブです。

原資産が動いてプラスになったとき、デルタはプラスになります。

ダイナミックヘッジの難しいところ

コールの場合はデルタだけで無くガンマは増加し、ベガも増加しておりセータはよりネガティブ。この時点でデルタヘッジを行いますと

実はガンマとベガのリスクはポジション組成時より増加しています。ポジションをはじめに組成したときと比べて変化していることは意識しておく必要はあります。

かといって、コール売りでガンマとベガをヘッジしてみますと全てのパラメーターがフラットになり全利確したときと変わりません。

リスクをある程度とっていかないとリターンも大きくなりません。この辺りはオプション、先物取引の性質です。

大きく動くとわかるのであれば、これまたできるだけヘッジするタイミングを引っ張った方がより儲かります。

ヘッジをするのかしないのか、する場合はオプションを使うのかデルタだけ消すのかという判断が重要になります。

つまるところ、IVの予測が重要になります。

相場の上下を読むのも一苦労なのに原資産がさらに動くか(動くとしたらどちらの方向か?)の見通しが明るくないとダイナミックヘッジ自体かなり難しいのです。上下に大きく動けばダイナミックヘッジでは儲かりますが、小さい動きではセータで負けます。

でも、上下に大きく動くか動かないかを予測することは難しいです。ハイボラの時はヘッジする意義はあると言えますが、低ボラではそもそも動きが小さいので難しいと言えます。

戦術としてはよくわかりますが、相場環境なども考慮しないとダイナミックヘッジを常に行うというのはあまり現実的では無いと考えています。

オプショントレーディングおすすめ本

英語ですが最近読んだ本では一番のお気に入りです。ボラティリティートレードについて詳しく解説しています。ダイナミックヘッジについても触れられています。


定番ですが、こちらもわかりやすいですね


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