内科専門医 医師キャリア

内分泌は面白い

専攻する科が決まっている人もいると思いますが、私はなかなか決まりませんでした。そして学生時代ちんぷんかんぷんだった内分泌を専門とする医師になりました。わからないものです。今日は糖尿病・内分泌でよかったと思うことを書きます。

あくまでもHarvの主観ですので、医師のキャリア時期において感じること、思うことは違うと思います。

診断、治療が完結するので担当医として貢献度・満足度が高い

バセドウ病あたりは一般の先生でも診断する機会は多いでしょう。

1型糖尿病、糖尿病性ケトアシドーシスもまああるかな。

ACTH単独欠損症も年に数例はみるかもしれません。

最近ではirAEですね。これはみる機会多いですよね。

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低ナトリウム血症や血糖値異常、全身倦怠感、脈拍異常などから診断します。時に低ナトリウム血症から診断することもあります。

Na120なら簡単ですが、Na135ぐらいから診断したこともあります。このあたりで上級内科医になったなと自分でも思いました。

なぜなら、狙っていないと診断できないからです。鑑別診断リストを頭の中に置きながら進める作業を楽しいと思えなければなかなかできません。

診断のステップ、治療については過去の先人達のおかげで内分泌は非常に大きな財産があります。当然医学も進歩しているのでキャッチアップは必要です。臨床上はその恩恵を受けています。

食わず嫌いの先生がいると感じています。私がそうでしたが、実際に専門科でトレーニングを受けてから症例を大事にみていくと検査値の見方など非常に勉強になりました。こればかりは合う合わないがあるのですが、症例のある施設できちんとした指導医から学ぶと印象ががらっと変わります。なんだか難しそうという印象から、とてもロジカルにやっていることがよくわかると思います。

このあたりトレーニングを受けていないと、採血条件が変だったりして解釈不能なデータがでてきます。変なデータで紹介が来ることが多いのですが、まあこのあたりは仕事なので。医原性の電解質異常をみたときもテンション下がりますが、これも仕事なので。

脱線しました。内分泌の疾患は治療法がそれなりにしっかりしているものが多いので、診断後治療を行うと劇的によくなることを経験します。難しい疾患も多いのですが、ともかく担当医が診断して、治療を行うという流れを感じることができます。私はこの一連の流れでの満足度が非常に高く、つづけていけるなあと思うところです。

他科からコンサルトをうける

irAEでも重要度は増したというか、診断や治療する機会が増えましたね。他科からコンサルトを受けるのでそれなりに出番があります。

超絶忙しいわけでは無い

病院によりますが、まあまあバランスとれているように思います。キャリアが浅いときは、かなり大変だったこともありますが、他の科の先生の方が忙しいので、とても大変だったとは言えない気はいつもしています。

研究とのバランスもとりやすいので私は基本的には若い先生には研究もやってみることをオススメしています。

基礎ができてしまえば割と期間が空いても大丈夫

私がそうだったのですが、専門医取得後、留学、臨床のブランクがあきましたが、疾患そのものは変わらないこと、せいぜい疾患概念が少し変わるぐらいで診断や治療の考え方の方が重要。基本はデータ解釈がきちんとできれば全く問題なく、非常に長いキャリアで活躍できます。その代り、全くできていない先生は話しているとすぐわかるのでごまかしはあまり効きません。



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